第7章・初恋の同級生
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「ううん。若い頃は翻訳の仕事をしてたんだけど、今は厳しいのよ」 陽生君は事情を察したのか、それ以上は訊いてこなかった。 「ねぇねぇ、陽生君!」 綾が身を乗り出して陽生君に話しかける。 「陽生君は独身だけど、彼女はいないの?」 「いないよ、今は」 「ほんと? 絶対いそうなのに」 「海外赴任や出張が多いからね。付き合っても遠距離になって終わっちゃう」
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