第8章・恋の始まり

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「普通の人よ。……って、ずるい。私ばっかり答えてる。陽生君のことが知りたいのに」 夫の話なんかよりも、陽生君の今日までが知りたい。 「じゃあさ、交互に質問しよう。質問に答えたら次の質問をする。それならいいよね?」 陽生君の提案に頷く私。 「先に俺から質問ね。ご主人は何歳で、何をしている人ですか? どこに惹かれたんですか?」 「質問は一つじゃないの? 一回に何個もしていいの?」 「アハハ。そんなの気にしないで答えてよ。由布香ちゃんのマジメなとこ、変わってないね」 陽生君に笑われ、私は少し落ち込む。
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