第8章・恋の始まり

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その夜、夫は帰ってこなかった。 『北森の家で飲み直すことになった。明日の昼までには帰る』 深夜1時過ぎに夫から届いたメール。 また北森さん? 夫が外泊する時は、いつも彼の名前を出していた。 いくら親しい部下でも、わざわざ泊まってまで飲むものだろうか? 相変わらず疑惑は付きまとっていたけれど、苦しさ辛さは軽くなっている。 特に今夜は夫不在の寂しさより、クラス会の余韻の方が強い。
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