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「私ね、陽生君とデートするなら、夫のことをハッキリさせたいの。前に理穂さんがアドバイスしてくれた興信所……真剣に考えてる」
私が告げた途端、理穂の顔がパッと輝いた。
「それ、大賛成です! ご主人のことがハッキリしたら、由布香さんも気兼ねなく、陽生さんと付き合えますよね」
「陽生君の気持ちは分からないし、“付き合う”は言い過ぎだけど……。でも、罪悪感は嫌だから。もし恋をするなら、夫とのことを白黒ハッキリさせてからにしたい。そうじゃないと綾にも悪いし」
罪悪感や自己嫌悪は、景太のことで懲りていた。
「もし、ご主人の浮気が確定したら、離婚するんですか?」
「それは、その時になってみないと分からない。夫との付き合いも交際期間を入れたら長いし、簡単には割り切れない。でも離婚の覚悟と言うか、離婚も視野には入れると思う」
「由布香さんならキレイだし子供もいないし、離婚したって次の幸せは見つかりますよ」
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