第12章・夫の告白
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呼吸の苦しさが限界に達し、私はガクンと速度を落とした。 のろのろと歩きながら肩で息をする。 どれくらい走ったのだろう。 距離にしたら500メートルくらい? 全速力で走っても、バトンを渡す相手はいない。 立ち止まって夜空を見上げると、白い月がくっきりと浮かんでいた。 陽生君……! 私は心の中で彼の名を呼んだ。
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