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「あなたまで興奮しないでよ。送るだけ送って、帰ってくればいいじゃない」
私は突き放したつもりだったが、夫の受け取り方は違った。
「そうだな。送るだけなら、まぁいいか」
すかさず理穂が夫にすり寄った。
「行きましょ、渉さん」
「夜道が心配だから送るだけだぞ」
夫は釘を刺したように言うが、理穂の耳には入っていない。
早く夫と二人きりになりたいのか、理穂はいそいそと玄関に向かった。
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