第15章・嫉妬

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『今日は遅く出勤したから帰りも遅くなるけど、普通に仕事だから。一応伝えた方が良いかと思って』 それだけの内容だった。 思わず溜息がこぼれる。 この短いメールでも、夫は送るべきか悩んだのだろう。 帰りが遅いと、浮気を疑われると危惧したのかもしれない。 夫が誰とどうなろうと、もう私は無関心なのに。 それでも私はとりあえず返信する。 『ぐっすり眠ってしまって返信が遅れました。帰宅の件、了解です。お疲れ様』
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