第15章・嫉妬-2

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「まず住む場所を探すつもり。綾との話し合いが終わったら、私の気持ちも落ち着くと思うし、そうしたら行動する」 「このマンションに来てもいいんだけどな。狭いけど、とりあえずここからスタートで」 その言葉を聞けただけでも心強かった。 陽生君の気持ちが素直に嬉しい。 「ありがとう。気持ちはすごく嬉しい。でもそれじゃ離婚できないし、私もきちんとケジメをつけたいから」 「そうか。うん」 「心配なのは仕事。翻訳にはこだわらないとしても、ずっと続けられる仕事が見つかるのかな」 「そこは心配しなくていいんじゃない? 離婚が決まれば俺と一緒になるんだし。そうなれば仕事はゆっくり考えてもいいんだ」
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