第15章・嫉妬-2

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陽生君が私の唇を優しく吸う。 甘い快感が唇から全身に流れていく。 欲していた物を与えられた子供のように、私は夢中で彼のキスに応えていた。 彼の唇は私の耳、あご、首筋へと這う。 私は彼の背中に腕を回し、必死でしがみついていた。 そうしていないと私は彼を求め、自らソファーに倒れてしまいそうで。 こんな状況でも彼を求める自分が恐かった。 抱き合ったままの体勢で、彼が私をソファーに押し倒す。 わずかに残っていた私の分別は呆気なく崩れ落ちた。
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