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「由布香って見かけによらず汚いのね」
私は唇を噛んで沈黙を貫く。
私を罵って綾の気が済むなら耐えるつもりだった。
「由布香ちゃんは悪くないよ。好きになったのは俺の方なんだ」
陽生君が庇ってくれた。
その気持ちが私は嬉しかったけれど、綾の心を逆撫でする。
「陽生君は独身だからまだ許せる。でも由布香は結婚してるのよ! いくら離婚する気があったって、不倫は汚い」
「不倫が汚いって言うなら、俺も汚いよ。由布香ちゃんが結婚してるのは知ってたんだから。知ってて好きになったんだから」
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