第15章・嫉妬-2

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松井君の言葉が効いたのか、綾は静かになった。 表情には不満の色が見えるものの、荒々しい声を出す気配はない。 「そうね。松井君の言う通り、仕方ないのよね」 「そうだよ、綾ちゃん」 「私がバカだったわ」 しょんぼりと自嘲的になる綾を松井君が励ます。 「そんなことないよ」 「ううん。由布香を信じた私がバカだった。結婚してて真面目な由布香なら、って信頼してバカだった」
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