第15章・嫉妬-2

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興奮して声を荒げる綾は、平常心を失っていた。 松井君がなだめるように優しい声で言う。 「綾ちゃん。まず二人の話を聞こうよ」 「聞きたくない! そんなの聞いたって私が惨めになるだけじゃない」 「じゃあ俺と帰るか? 送るから」 私には松井君の申し出がありがたかった。 綾が聞きたくないのなら、四人でここにいてもみんな息苦しいだけだから。 でも綾は松井君を無視して私を責める。
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