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理穂との会話は、そこで途切れた。
「すみません。時間もないので、夕食の支度をします。由布香さんはリビングにでも行ってて下さい」
理穂はそう言って会話を終わらせたのだ。
もっと話したかったが、少しは前に進めた気がした。
今日の会話で分かった事実もある。
夫に対する理穂の恋心は冷めていること。
理穂と夫の仲は切れていること。
ここからどうやって夫を説得し、離婚に持ち込めばいいのか……。
私はリビングのソファーに座って頭を抱え、時が経つのも忘れてじっと考え込んでいた。
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