第17章・束縛

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理穂を味方につけるのは無理だろうか。 可能性は1%もないのだろうか。 理穂の様子を見る限り、無理だとしか思えないのだが……。 陽生君の出国が、あと数日に迫った1月下旬。 キッチンで夕食の下ごしらえをしていた理穂の声が聞こえた。 「痛っ!」 リビングでぼんやりしていた私は、キッチンへ行き声をかける。 「どうしたの?」 「何でもありません。ここは私の仕事なので、由布香さんはゆっくりしてて下さい」
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