第17章・束縛

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理穂が自分の考えを主張し始めた。 この調子で理穂の本音を、もっと曝け出したい。 「それはそうね。翔君を育てるために、お金が必要なのは分かるわ」 「…………」 「理穂さんは子供のために自分の感情を捨てた、ってこと?」 「捨ててなんかいません。子供は私にとって一番大事ですから」 「理穂さん、変わったわね……。翔君を夜遅くまでママ友に預けて、恋に夢中だったこともあったのに」 「あの時の私は、どうかしてたんです。そこまで夢中になるほど、価値のある男じゃありませんでした。……奥様の由布香さんに言うのも失礼なんでしょうけど」 理穂の言葉は本音なのか、それとも私への対抗心なのか。
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