第17章・束縛

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私は一瞬、理穂の迫力に呑まれた。 それまで静かだったのに、大きな声を出した理穂。 言い放った主張も強い。 「調停は時間もお金もかかるわ。できれば早くスムーズに離婚したいの」 「由布香さんも身勝手ですね。新しい恋人がいるから、そんなふうに思うんでしょ?」 「理穂さんにそんなこと言う資格ある? 私たちの家庭が壊れたのも、元はと言えば夫が浮気したからよ」 「でも、由布香さんも浮気したんだから、お互い様じゃないですか」 「そうね……。だから早く離婚したいの。私たち夫婦は別れた方が、お互いのためなのよ」
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