第17章・束縛

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「子供がいないと、お気楽でいいですよねぇ」 理穂の言い方は、私を見下しバカにしたように聞こえた。 私の頭に血が上っていく。 何も知らないくせに! 子供がいないこと、持てない状況を、どれだけ悩み苦しんだことか。 私の気持ちも知らない理穂に「お気楽」などと言われ、憎悪が爆発しそうだった。 沸騰しそうな感情を必死で抑え、私は低い声で咎める。 「ずいぶん無神経なこと言うのね」
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