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「まだ理穂さんが、夫を好きなのかと誤解してたの。未練でこんな仕事を引き受けたなら、惨め過ぎると思って、つい……」
「仕事だと割り切ってます」
「そうみたいね」
「たまたま前の仕事を辞めなきゃいけなくなって、困ってたんです」
「そう」
私は大きく頷き、理穂に共感を示す。
「そんな時に渉さんから頼まれて……。手切れ金も合わせて結構な金額を言われました」
「いくらなの?」
私が突っ込むと、理穂は我に返った顔で溜息をついた。
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