第17章・束縛

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「まだ理穂さんが、夫を好きなのかと誤解してたの。未練でこんな仕事を引き受けたなら、惨め過ぎると思って、つい……」 「仕事だと割り切ってます」 「そうみたいね」 「たまたま前の仕事を辞めなきゃいけなくなって、困ってたんです」 「そう」 私は大きく頷き、理穂に共感を示す。 「そんな時に渉さんから頼まれて……。手切れ金も合わせて結構な金額を言われました」 「いくらなの?」 私が突っ込むと、理穂は我に返った顔で溜息をついた。
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