第18章・罠

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私の気持ちは固まった。 旅行を最後に夫と別れる。 新しい人生をやり直すのだ……。 夫は満足そうに頷くと、笑顔になって料理を食べ始めた。 私はお茶をひとくち飲んで尋ねる。 「理穂さんは、どうなるの?」 「本人の気持ち次第だよ。居たければここに居てもいいし、明日からは来なくてもいい、と言ってある」 明日から陽生君は日本にいないので、私を監視する必要もない。 理穂は明日、この家に来るのだろうか?
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