第18章・罠

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「何でもいいわ。あなたが食べたい物でいい」 「じゃあ適当な店があったら入るよ。昼飯を済ませてから、ゆっくり桜を見よう」 「ええ」 「日本平は山頂だけじゃなくて、パークウェイの桜も綺麗だから。楽しいドライブになるよ」 夫は得意気に言った。 今日の夫は言動に余裕がある。 感情剥き出しで嫉妬したり、私を非難していた頃とは別人のようだ。 夫は昔の落ち着きや自信、優しさをなどを完全に取り戻したのか……。
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