第18章・罠-2

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夫の荒い息が顔や首筋や耳元にかかり吐き気がした。 「由布香……俺たちの運命は……繋がったかもしれないよ……」 この人、なに言ってるの? 夫の声、息、肌……すべてが気持ち悪くて、私はバスルームへ駆け込んだ。 シャワーの栓を捻り、熱い湯を浴びる。 ここから逃げなくちゃ……! とてもじゃないが、もう夫と一緒にはいられない。 夫によって汚された身体と悪夢の記憶を消すように、私は長い時間シャワーを浴び続けた。
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