第19章・運命

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「早かったのね」 私の声で夫は振り向いた。 「少し前に来たばかりだよ」 夫の前にはすでにコーヒーが置かれていた。 私はレインコートを脱いで夫の正面に座り、紅茶を注文する。 「元気だった? 話があるって言われてすごく気になったよ」 夫はまっすぐな視線を私に向けた。 「あなたに確かめたいことがあるの」 その言葉を口にした途端、心臓の鼓動が速くなる。
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