第19章・運命

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夫のメールを読む限り、完全に吹っ切れたのだと思った。 今後は夫も私のことなど忘れ、新しい人生を歩んでいくだろう。 年齢的にも経済的にも夫なら充分に可能だ。 4月の中旬までは不安など少しもなく、私は前向きな気持ちでいっぱいだった。 季節と同じく私の心も春だった。 あれっ?と気づいたのは、4月も半ばを過ぎた時……。 生理が一週間近く遅れていた。 このところ生理不順もなかったので、少しだけ気になった。
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