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マンションの部屋に戻ってからも、私は窓越しに月を見ていた。
太陽と違って月はいつまでも眺めていられる。
静かに優しく光る月は、景太に似ていると思った。
『僕は先生が好きです。どんなことがあっても』
景太に言われた言葉を思い出す。
嬉しかった。
申し訳なさと同じくらい、嬉しかった。
景太みたいに、私も強く誠実になれるのだろうか。
陽生君に対して、お腹の中の命に対して、そして何より自分自身に対しても――。
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