第21章・決意

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『ずっと待ってる』 『ありがとう。待ってて』 そんなふうに約束することで、陽生君を縛りたくなかった。 陽生君の性格なら、約束なんてしたら絶対に守ろうとするだろう。 たとえ私への気持ちが冷めても、男気で約束を守ろうとする。 それは避けたかった。 もしも私たちの縁が繋がっているのなら……。 何年か先、例えば彼が日本へ戻ることになった時、もう一度会えるだろう。 その時、子供もいる私から陽生君の気持ちが離れていなければ、再び付き合えるかもしれない。 それは夢のような奇跡。 だから陽生君には自由でいて欲しかった。 私に縛られることなく、自分の道を生きて欲しかった。
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