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一歩ずつ着実に進んでいくことが、安堵と自信に繋がっていた。
もちろん不安もあるけれど、前向きに生きていく自分を実感できた。
働きやすい職場で体調も安定している。
自分の選択は間違っていない……。
少なくとも私自身にとっては。
そう確信できた6月最初の土曜日、私は陽生君にメールを送った。
『その後、元気ですか?
連絡が遅くなってごめんなさい。
先日は本当にありがとう。
私は今、小田原の貿易会社で働いています。
マンスリーマンションからアパートにも引っ越しました。
私も、お腹の子供も順調です。
あれからいろいろ考えました。
陽生君の気持ちは凄く嬉しかった。
でもやっぱり、アメリカには行けません。
今は自分の道で頑張ってみたいんです。
陽生君も身体に気をつけて仕事など頑張ってね。
連絡が遅くなって本当にごめんなさい』
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