第21章・決意

37/38
前へ
/38ページ
次へ
陽生君からの返信は、その夜のうちに届いた。 『メール読んだよ。 由布香の意志は分かった。 仕事も住む場所も決めてからの連絡なら、俺は諦めるしかないのか? “ずっと待ってる”って伝えることは、由布香の負担になるのか? 日本にいたなら、すぐ飛んで行くのに。 会って、もう一度話したいのに。 それが出来なくてもどかしいよ。 今はただ由布香の健康や幸せを祈ってます。 今はそれしか出来ないから』 返信しようとして一度はキーボードに指を置いたけれど、その指は動かなかった。 陽生君が私の意志を受け止めたのだから、返信はしない方がいいと思い直して……。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加