第22章・10年待ってて下さい
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「何?」 言葉の続きが気になり、私は景太に問いかけた。 景太は顔を上げて真摯な表情で言う。 「好きな人には幸せになって欲しいですよね。その気持ちは分かります」 「ええ」 「アメリカに行って先生が幸せになるなら、俺は諦めるつもりでした」 「…………」 「でもそうじゃないなら、俺は諦めません」 静かなトーンだが、意志の強い真っ直ぐな声だった。
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