第22章・10年待ってて下さい

12/18
前へ
/18ページ
次へ
「もし先生が誰かと付き合うなら、その時は諦めます」 「そんなの……」 「陽生さんでも別の人とでも、先生が幸せになるなら俺は諦めます」 景太の強さに気圧されて、私は言葉が出なくなる。 「魅力じゃ陽生さんに敵わないかもしれない。でも俺は、ずっと先生を見守っています」 「景太君。あなたはまだ若いのよ。きっと私より好きな人も出来るわ」 私が諭すように言うと、景太は優しい笑顔で返す。 「じゃあ、その時は先生があきらめて下さい」
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加