第22章・10年待ってて下さい

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ストレートな告白は心に沁みたけれど、反応には困った。 景太の気持ちは嬉しい。 とてもありがたい言葉。 でも私は陽生君が好きだから、景太の気持ちには応えられない。 「すみません、先生。自分の気持ちを言えてスッキリしました。俺ばっかりスッキリしてすみません」 「ううん、ありがとう。景太君の気持ちには応えられないけど」 「フラれるの分かってて伝えてるんだから、気にしないで下さい。自分の思いを伝えるだけでも超スッキリしますよ。……って俺、何度も告白してますよね」 そう言って笑う景太は以前より何倍も大人っぽく見える。
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