第23章・愛しい人と永遠に

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年末には母がアパートに来てくれた。 父はすでに他界し、母は兄家族と盛岡に住んでいる。 私の離婚と妊娠では母をとても心配させた。 「こっちに住めばいいのに。兄さんも心配してるわよ」 何度も言ってくれたけれど、その都度やんわり断った。 盛岡では今ほど満足できる仕事は見つからないだろう。 自分の意志で選んだ人生なのに、母や兄家族の世話になるのは心苦しい。 「大丈夫よ。こっちは良い仕事もあるし、当面はお金にも困らないから」
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