第23章・愛しい人と永遠に

12/26
前へ
/26ページ
次へ
「そんなこと言ったって……。子供の将来だって心配よ。渉さんとやり直せないの? 渉さんの子供なんだし」 「心配しないで。父親がいなくても、ちゃんと育ててみせるから」 こんな会話も何度目だろう。 母はブツブツ言うだけ言うが、いつも最後は私の気持ちを尊重してくれた。 ◆ ◆ ◆ 一月下旬の粉雪が散らつく寒い日。 私は予定通りに子供を産んだ。 無事に生まれてきた赤ちゃんは女の子。 出産には母が付き添ってくれた。 そして出産から数日後、病室で母と語り合っていた時…… そこに景太が現れた。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70人が本棚に入れています
本棚に追加