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かつて、一度は無理だとあきらめた人。
好きなのに飛び込めなかった時、どんなに切なかったかを思い出した。
離れてからも想いは続いていた。
二人の気持ちは続いていた。
それが嬉しくて幸せで泣きそうになる。
「はい」
陽生君は私の頭を自分の胸に優しく引き寄せた。
温かい胸から陽生君の鼓動が伝わってくる。
ずっと好きだった人が今こうして私の傍にいる。
この世のすべてを愛しむように、私は陽生君の胸にそっと手を当てた。
【完】
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