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シンの言葉に今度は私が肩を落とす番だった。
私の味方をしてくれるだなんて思っていなかったけれど、事情を知っているシンなら私の気持ちくらい分かってくれると思っていたから。
「……シ……副社長に何が分かるんですか？私も父の顔を知らずに育ちました。副社長よりは美咲さんの気持ちが分かると思います」
声が震えてしまったけれど、キッと強くシンを睨んだ。
もちろん、今はシンと対立している場合でないことくらい重々承知している。
でも、気持ちが収まらないのだ。
「本当に分かるのか？」
唇を噛みしめて睨み付ける私に、シンは至って冷静な声で返してきた。
それがまた私の怒りを煽る。
「分かるっ！」
「分かるわけないだろう。人の気持ちを他人がすぐに理解出来るのなら、そもそもこんなことにはなっていないんじゃないか？」
「――っ」
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