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そう。
視えているだろうシン……に……?
「ああっ!」
「――ッ!?」
背中に回していた腕をほどき、思い切りマコトさんをの胸を押し返した。
そうだ……シンには全て視えているんだった。
八つ当たりしたことを謝ったのは視ていて欲しいけれど、マコトさんに抱きついて泣いたことは視ないで欲しかった。
と言うより、マコトさんに抱きついたってことは、シンに抱きついたことにもなるの?
いや待て待て、マコトさんとシンは同じ体だけど別人であって……、でも逆を返せば、別人だけど体は同じってことだよね?
ああっ!もう!ややこしい!!
「ぷっ」
突然吹き出したマコトさんにハッとする。
さっきまで号泣していた女が頭を抱えて悶絶し始めたら、その変わりように誰でも吹き出してしまうだろう。
恥ずかしくなって顔を赤くしながら俯くと、その頭にマコトさんの手がそっと乗せられた。
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