必殺技!!

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「潤?どうした?」 「え?なんでもないよ」   メタルフレームの奥の目が、 眩しそうに細くなる。 嘉納くんがこんなに柔らかい顔で笑うなんて、 付き合うようになって初めて知った。 最寄り駅で降りて、晩ごはん。 時間はさほどないから、今日はファミレスだ。 食事をすませると映画。 今日は嘉納くんが見たいっていってた、 SF超大作。 私もこういうのは嫌いじゃないし、 結構楽しめた。 「潤、今日は泊まっていくか?」 「……うん」   もう何度も嘉納くんのうちに泊まってるのに、 いつまでたってもそう聞かれると 恥ずかしくなる。 ちょっと俯き気味に頷くと、 嘉納くんは私のあたまをくしゃくしゃと撫でた。 嬉しそうなその手の感触。 きっと嘉納くんは笑ってる。
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