直輝の元に

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それからは、1日中、テレビさえない部屋で直輝と2人きりで過ごした。 直輝にずっと見つめられながら過ごす時間は苦痛でしかない。 直輝にとって私はペット。 ペットは、裏切る事も側を離れる事も許されない。 「冴、通販で冴の服をいっぱい頼んだからね」 直輝が通販カタログを見せながら、私に語りかける。 「冴には、やっぱり淡い色が似合うと思うよ。 ピンクとか、白とか、水色とか」 私は可愛い顔じゃない。 淡い色より赤や黒が似合う。 だけど、直輝にはわからない。 直輝は下着のページを開いて、 「これなんかどう? いっぱい買ってあげるよ」 と、ニヤニヤしながら話しかけてくる。 フリルのついたピンクの下着。 本当はこんなのいらない。
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