直輝の元に

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「わかった。 本屋には連れて行けないから、ネットで注文したらいい。 スマホを貸すから、冴が好きな本を選んで。 注文は俺が俺がするから、選んだらスマホを返して。 ただし、俺のスマホ、本以外の所は見るなよ」 そう言うと、直輝は自分のスマホをチェックした後、私に貸してくれた。 「ありがとう。さっそく探すね」 直輝のスマホ、この中には直輝の情報が詰まっているはず。 見たい。 メールやラインをチェックして、殺人に共犯者がいるかどうかを知りたい。 アドレス帳を調べて、直輝の本名や、住所を知る事が出来たら、私は直輝から逃れる事が出来るかもしれない。 私がスマホを握ってじっと考えていると、直輝がニヤニヤしながら私を見ていた。
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