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今は、第三者の山口さんがいる事で、直輝の欲望も少しは抑えられているかもしれない。
2人きりの生活は、監禁されているのと同じ事。
何の自由もなく、希望もなく……。
考えるだけで、恐怖が押し寄せる。
「冴。明日が楽しみだな」
この言葉を聞きながら眠りについた。
次の日の朝、山口さんに最後の消毒をしてもらって、直輝と一緒に山口さんの家を出た。
直輝の車に乗ると、直輝は私にしばらく目を閉じるように言った。
きっと、場所を特定されたくないから。
逆らう事なく素直に応じ目を閉じた。
車に乗ってから、どのくらいの時間が過ぎたかわからない。
「冴。いい子だね。もう目を開けていいよ」
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