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「テレビを見てもいい?」
リビングにある大型テレビを指し、直輝に確認した。
「ああ、いいよ。
テレビも、新聞も見てもいい。
その代わり、決して俺を裏切るな」
「はい」
裏切るなと何度も言わなければならない程、直輝は私を信用していないのだろうか。
信用出来ない女を側に置いて嬉しいのかな。
直輝の気持ちは私にはわからない。
お昼は焼きそばを、夜はカレーを作った。
広いキッチンでの料理はたとえ囚われの身であっても気分転換になる。
夕食を一緒に食べた後、テレビをつけてニュースを見ていた。
直輝は一緒にニュースを見たり、一人でスマホをしていたりしていた。
テレビの音だけが聞こえる静かな時間が流れている。
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