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「山口さんは天才医師だから、何の心配もいらない。
すぐに治るから。
治ったら、俺の家で誰にも邪魔されずに2人で暮らそう」
直輝になんて返事をしていいかわからず、あいまいに頷いた。
直輝の家で、ペットのようになって一生暮らすのかな。
ずっと、直輝に監視されている自分を想像したら、怖くて仕方がない。
直輝の機嫌を損ねたら殺されるかもしれない。
逃れる事の出来ない恐怖を感じ、倒れそうになった。
ノックの音がして、山口さんが部屋の中に入ってきた。
「冴さん。調子はどうかな?
ガーゼを外して消毒をしたいから、診察室に来て欲しいんだけど大丈夫?」
大丈夫です。と頷くと、直輝が嬉しそうな顔をして私の顔を見ている。
「じゃ、冴。行こうか」
直輝に手をひかれ、診察室まで歩いた。
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