直輝の元に

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直輝の元に

軽い朝食をすませた後、スターホテルの駐車場に向かった。 スターホテルの駐車場には、20台くらいの車が止まっている。 直輝の黒のセリカは木の陰に隠れ、フロントからは見え難い位置にあった。 あの人が直輝? 車の中を覗くと、痩せ型でメガネをはめている男性がいる。 直輝はまだ私に気づかず、下を向いて、携帯を操作していた。 直輝の車に乗ってしまったら、私はきっと一生直輝の元から離れられないかもしれない。 それとも、何処かに連れて行かれて殺されるのか。 緊張と不安で、吐きそうになった。 直輝が顔をあげ、辺りを見回し私を探している。 一瞬、直輝に見つからないように、車の陰に隠れようと思ったけど出来なかった。
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