第2章 体育祭の話

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「えーと、名前、なんてーの?」 まだにこにこしてる… なんでこんな笑ってんの…? 「お花の“はな”、野原の“の”。冬の“ゆき”に成長のせいで“なり” 。それで、花野雪成!雪成でいいよ 名前教えてー」 「草下菫。草原の“くさ”に、下で“か”。花の菫で“すみれ”。」 「へぇ、綺麗な名前だね、脚も綺麗だしね!」 初めて言われたし、最後のはちょっと…変態くさいな… 俺の微妙な表情に気づいたのか 座っている俺の横に手をつき思い切り立ち上が……った拍子に 微かに甘い香りが 鼻を掠める 「湿布とってくるね?それから貼ってもらってもいい?」 「……雪成、」 「ん?どうしたの?顔怖いよ?」 「…お前…、香水使ってる…?」
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