二節

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全てを、坂本一也の口から告げられ 俚乃はそうですかと儚げに微笑んだ。 「嫌われた訳じゃなかったので…逢います」 と、確りとした視線で答える俚乃に奈津子が涙をポロポロと落とした 「泣かないで?奈津美子さん…私は大丈夫です」 「俚乃おぉ…何が大丈夫なのぉ~全然らいじょうぶじゃらい…ぐすっ」 「湊さんがその人を選んだなら、私は何も言いません 今まで散々泣いて来たんですもう、泣かないです」 唇を噛み締める俚乃を見て 涙腺が緩みっぱなしの奈津子をポンポンと優しく撫でると 一也がすまんなと苦笑いを俚乃に向けた。 「会うので…セッテイングお願いできますか?」 と、強い視線で言う俚乃にコクンと頭を上下に振り 電話を掛ける。 俚乃は自分の携帯の湊のメールと履歴を見つめ 苦笑いをしながら、その番号を削除した。 彼女と繋がった携帯を、記録しているのも正直嫌だと感じたから。 切って捨てれる程の軽い思いならどれだけ良かっただろうか? 忘れられない だからこそ 貴方と友達に戻る事くらいは許して欲しかった。 思う事を辞めるのではない 友達として側に居る事を選びたい それほど貴方に夢中だったのだから。
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