十一節

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背の高い男性に抱きかかえられてる自分。 そして今まさに繋がってるだなんてこの後姿だけだったら解らない。 それなのに、自分だけはその快楽に翻弄され揺さぶられるままに声を上げてる。 「恥ずかしいよ…みな、と」 「ん、俚乃の中凄くて、離してくれないんだ」 「っ…も、早く抜いてっ」 「ダメ、だってこんなに俺を魅了してるのに抜くなんて勿体ないっ」 「ひゃ、 あああっ…ふ、深っ…」 腰がゆるゆると動く姿が鏡を通して目に入って、俚乃の頭の中は既にぐちゃぐちゃと音を立ててる気がしていた。 抱きかかえてる湊も、もっと突き上げたいと体が震える。 「俚乃…苦しい?」 「せめて、ソファーで」 その言葉に従い、湊がゆっくりと移動してソファーへと腰を下ろす。 俚乃の膝がどうにか地に付いた瞬間ホッとしたが、湊は胸元をグッと引くと二つの球体が現れた。 「ちょ」 「ん…も、ダメだ、俚乃…」 キスを繰り返し固くなった尖りを口に含めばキュッキュと身体が反応を示しその反応に、湊が汗をしたらせた。 「もって、かれそ…動くよ」 「あっ、湊」 ソファーが動く度にギシリと音を立ててその音が激しさを増せば、俚乃の声も激しく響き渡る。 「っ…出すよ」 「湊、ご、ゴム…」 「大丈夫、孕めばいいっ」 身体がビクビクと痙攣し始めると、俚乃の頭の中が真っ白になって汗が勝手に吹き出し、ハッハと短い呼吸を繰り返す。 体内の湊が、ビクビクと揺れて身体がその揺れに反応を示した。 「中…凄いうねってる…気持ちいい?」 「ば、ばか…」 抱き締め合いながら果てた二人がやっと離れればキスの雨が降って来て、やっと二人が落ち着きを見せると、俚乃が風呂場へと向かった。 「俚乃…クリーニング出しとくから、脱いだら脱衣所置いといて」 「あ、うん…」 真っ赤になりながら慌てて風呂場に消えた俚乃を見て苦笑いを零した。 「なんつー抱き方しちゃったんだろ…よく耐えたなぁ…可愛かったけど」 クスッと笑って湊もスーツを脱ぐと、後始末を終え これからの事を考える。 外国へと彼女を連れて行くのは正直、気が気ではない。 でもこの国に居れば、見つかってしまう可能性も高いのは事実だ。 姓も変わったが、それだけであの星野が諦めるとも思えなかった。
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