第1章

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 僕は黙ってジュースを飲んでいた。  シズとヒロミが楽しそうに話している。  なんだか、痛々しい…。  …僕のせいなんだろうか? 「じゃあ、そろそろ、行こっか?」  シズが僕に言った。 「…う、うん」 「私はもう少しここにいる」  ヒロミが言った。僕らは立ち上がった。 「じゃあね」 「じゃあ」  シズと僕は店を出た。  僕らはしばらく黙って街を歩いた。 「ねえ…」  シズが口を開いた。 「ヒロミのこと、好き?」 「…それより」 「それより?」 「二人に悪くて…」  …。 「どうして、こんなことになった!」  僕は地面を蹴った。 「でも、あの不思議な出来事がなかったら…」 「なかったら?」 「あなたは今、ヒロミと付き合ってた…」  シズがつぶやいた。
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