Episode 8 復讐

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「……なかなか根性はあるねえ……見直したよ」 胸にある傷口とコートの穴は瞬時に塞がり、周囲に飛び散った血もスウッと消え去る。 「確かにゲームは終わってない……つまり、まだ楽しみがあるということだね」 わざとらしく、一歩一歩をゆっくり歩く大神。 その狂人じみた笑みからは、この状況を心底 楽しんでいることが見てとれる。 「ハアッ、ハアッ……」 全速力で青い光の前に来た玲二は目を閉じて膝を曲げ、乱れた呼吸を整える。 「ハア…………ふう……」 何とか呼吸を整え、顔を上げると彼の目には青い炎が見えた。 (な、何……!?) 玲二が さらに炎に近づいて覗きこむと、青い炎だけではなく、その炎の中に骸骨を模したレバースイッチが あった。 青い炎のせいでレバースイッチ自体の色は分からないが、台座部分には細長い触手のような物が いくつも巻き付いており、レバーは本物の人骨かと思うほどリアルに作られている。 不気味なレバーと、それを守るように包む青い炎。 この明らかに異様な物体を見た玲二は、このレバーこそが黒斗の言っていた、工場内に電気を通している小細工なのだと予想した。
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