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『イマ イチド ワレ ト トモニ フクシュウ ヲ』
「……………………ふくしゅう………………」
『シニガミ コロス オンナ モ コロス ミナゴロシ』
“オンナ”という言葉を聞いた瞬間、恵太郎が目を見開いた。
『アノ オンナ シニガミ ノ メノマエ デ コロス
ソウスレバ ヤツ ニ オマエ ガ アジワッタ ウシナウ カナシミ ワカラセ……』
「黙れよ」
皆まで聞かず、恵太郎は右腕を伸ばしてパーツの足首にある目玉に指を突き刺した。
『ギイイイイイ』
苦痛に呻く声と共に、恵太郎が突き刺していた指を引き抜く。
指を刺された目玉の穴からヌルヌルした血液が漏れる。
続けて恵太郎は右腕を振って身体を左に倒し、黒斗を見ている目玉に指を突き刺す。
『オロロロロロロロ』
野太い声で悲鳴をあげるパーツ。
『ナ・ゼ? オマエ フクシュウ モクテキ……』
「うるせえよ……散々 人を操っておいてよ……! 確かに俺は月影が憎い……! だがなあ、橘は関係ないんだよ! アイツに手を出すことは……誰であっても許さねえええっ!!」
恵太郎は そう叫ぶと、目玉ごと指を引き抜いた。
血が滴る目玉の背面には神経なのであろう細長い線が くっついており足と繋がっていたが、恵太郎が そのまま目玉を強引に引っ張るとブチブチと音を立てながら線が千切れた。
『オオオオオオオオッ!!!!』
全ての目玉が潰されたパーツに ヒビが入り、そのままガラスのように音も無く砕け散った。
右足を失った下半身は無様に倒れこみ、切断面から飛び散った血と臓器が恵太郎の顔に掛かる。
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