2.

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扉が開いた。 そこに。 そこに、小山がいた。 背中には、あの足の悪い女の子を背負っている。 周りには異形の子供達。 みんなで何かを運んでいる。 ビニールシートに包まれているのは、あれは、きっと。 トマ。 「小山!」 俺は無我夢中で叫んでいた。 小山と子供達が一斉にこちらを見る。 その途端、俺は息が苦しくなって膝を付いた。 まるで、見えない手で首を絞められているようだった。 「やめなさい、リオン。」 小山が淡々とした口調で言う。 途端に、俺は呪縛から解放された。 何が起きたんだろう? 俺は四つん這いの格好で顔だけ上げ、彼らを見る。 直ぐに分かった。 頭蓋骨が異常に隆起した子供が、薄い目で俺を睨み付けていた。 彼から電流のような物が流れて来る。 それは、威嚇だった。 …この子がやったんだ。 小山が、何事も無かったように子供達を促して岬の方に向かって行く。 俺は体がガクガク震えていたが、声を振り絞って叫んだ。 「きみに会いに来たんだよ!」 小山がゆっくり振り返る。 そして、俺に向かって手を差し出した。 俺は、彼に応えるようにその手を掴んだ。
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