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5月27日水曜日
コゼットの肖像というアニメを鑑賞しました。
と言うより、たった今鑑賞中。なんというか良い話でした。
ヒロイン?であるコゼットは昔、フィアンセである画家のマルチェロと絵の被写体をしながら幸せに暮らしていた。彼の描く彼女はそれは大層美しく、彼女の生き写しのような出来映えだ。コゼットも彼の絵が好きだった。
だが、コゼットが年をとるにつれ、彼が求めている絵を描けなくなっていくのだ。彼女は大人へと成長していたのだ。徐々に、だが確実に乖離していく彼の中のコゼットと現実のコゼット。そんなある日、悲劇は起こった。
なんとマルチェロは自身が愛したコゼットの姿が変わりゆくことに我慢できず、ついには家族もろとも殺害してしまうのだ。コゼットは殺される前に「何故」と問うた。「貴方を愛しているのに」と。
その問いに、彼の者は答える。「あぁ、僕だって愛している」
そう、彼は愛するが故に彼女を殺してしまったのだ。だが、彼女が愛していたのは彼女ではなかったのだ。彼が愛したのは被写体ーー、つまり絵画の中の彼女だったのだ。
なんたる皮肉か。彼の中で、彼女は絵画に負けたのだ。
以下は憶測なのだが、彼女はそれ故に絵画の中に囚われたのだろう。恋人を描いた絵画は、呪いの肖像画となってしまったのだ。だから、コゼットの肖像画は世の人の評価を得たのかもしれぬ。毒蛾の誘いのように。
あぁ、わかっています。今俺めっちゃキモイこと言ってますね。
でも、最後は救われて良かったね、コゼットたん。
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